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【町田康氏、喝采!】 図野象『おわりのそこみえ』が11月22日発売。本年度文藝賞優秀作

2023年11月22日17時15分 / 提供:PR TIMES

「私は人生のゲームオーバーを、ただ待っている」地獄へと爆進する25歳の美帆を、軽やかな文体で活写する衝撃のデビュー作!

株式会社河出書房新社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:小野寺優)は、第60回文藝賞優秀作に選ばれた、図野象著『おわりのそこみえ』を2023年11月22日に刊行いたします。

[画像1: https://prtimes.jp/i/12754/546/resize/d12754-546-837da4a43502a5fca3ab-0.jpg ]

1962年の創設以来、多くの新人作家を輩出してきた文藝賞(主催:株式会社河出書房新社)は、本年で第60回を迎えました(選考委員:角田光代氏、島本理生氏、穂村弘氏、町田康氏)。
本年度応募された総数2,018作品の中から、選考の結果、第60回文藝賞受賞作として1作品、優秀作に2作品が決定。第60回文藝賞優秀作に見事選ばれた、図野象著『おわりのそこみえ』が11月22日に発売となります。

本作は、買い物依存、性依存から生活、人間関係に破綻をきたす主人公・美帆(25歳)を中心に繰り広げられる中篇小説。憂鬱なバイト先、元同級生のストーカー、マッチングアプリで出会う男たち、不仲な両親、死んでもいい友達と生まれて初めての本物の友達――、劇的な展開、刹那的な感覚が軽やかに活写された、圧巻の著者デビュー作です。

先日開催された贈呈式で選評を述べた穂村弘氏は「物語のドライブ感が素晴らしく、この先どうなってしまうんだ、とページを次々とめくりたくなる作品」「詩的な言葉の逸脱感のようなものが(漂っていて)、物語の魅力と細部の言葉そのものの魅力が両立している」と絶賛。同じく登壇した町田康氏は「人間の瞬間のマジというか、言葉でつくろっていない瞬間の気持ちを言葉で表している」「普通、小説でなかなか書かれへん」と喝采をおくる本作。新鋭作家・図野象氏にぜひご注目ください。

■『あわりのそこみえ』作品紹介
日当7,500円のバイトに遅刻しないため2,000円払ってタクシーに乗り、スマホで消費者金融のアプリとマッチングアプリを交互に見る生活を送る、買い物依存で性依存の美帆。両親は貧乏で不仲、バイト先で再会した元同級生の宇津木は、筋金入りのストーカー。アプリで知り合ったアメと刹那的なセックスをし、ほとんど知らないベトナム料理屋の店員ナムちゃんが「唯一の友達」。その人生の歯車は、あるひとつの死をきっかけに急激に加速して――。地獄へと爆進する美帆と、全員が常識外れの登場人物たちを、軽やかな文体で活写する衝撃の問題作。

■選考委員による選評(一部抜粋)
文章に勢いがあり、性交と買いものに依存し、死を願うが、それらがすべてファッションだとうそぶく語り手の美帆も生き生きと書けている。美帆の望む幸福もちっぽけなものでしかなく、なのにそのちっぽけな希望すらも、ちっぽけでしょぼい現実が壊していく、その連鎖がリアルに描かれている。
――角田光代氏
その瞬間だけの救いと許しを求めてそれ以外の全てを粗末にする主人公の行動の破綻ぶりに説得力があり、個人的に嫌いになれない魅力があった。「人がちゃんと正しいことをできるのは、健康なときだけ。みんながしている善行も、それは元気だからできるんだよ」という点で一見つぎはぎだらけの主人公はまさに一貫していた。
――島本理生氏

■図野象氏受賞の言葉(文藝賞贈呈式、同記者会見より)
[画像2: https://prtimes.jp/i/12754/546/resize/d12754-546-0a5a8b1414fd87a37071-3.jpg ]

(作品が)活字になったものを見て、いろんな人が読んでくれていることの実感がようやくわき、その人たちの時間を無駄にしないようにしなきゃと強く思いました。これからも頑張って書こうと思います。

*文藝賞贈呈式は、2023年11月13日(月)、明治記念館にて開催されました。

■著者紹介

[画像3: https://prtimes.jp/i/12754/546/resize/d12754-546-b040eac21862d09416c7-2.jpg ]

図野象(ずの・しょう)
1988年、大阪府生まれ。2023年、本作「おわりのそこみえ」で第60回文藝賞優秀作を受賞。

■書誌情報
[画像4: https://prtimes.jp/i/12754/546/resize/d12754-546-47db6ac315b2c27972f5-1.jpg ]

書名:おわりのそこみえ
著者:図野象
仕様:四六判/上製/176ページ
発売日:2023年 11月22日
定価:1540円(本体1400円)
ISBN:978-4-309-03161-3
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309031613/

・「文藝賞」について
[画像5: https://prtimes.jp/i/12754/546/resize/d12754-546-1d62885d4c5169d1f8a5-4.jpg ]

「文藝賞」は文芸誌『文藝』を母体とし、1962年から始まった小説の新人賞です。これまで、第1回の高橋和巳をはじめ、田中康夫、山田詠美、長野まゆみ、綿矢りさ、羽田圭介、若竹千佐子、宇佐見りん、遠野遥など、文学シーンに常に新たな才能を送り込んできました。
今年の「文藝賞」は第60回を迎え、受賞作は、小泉綾子「無敵の犬の夜に」に、優秀作は、佐佐木陸「解答者は走ってください」、本作の図野象「おわりのそこみえ」の2作に決定いたしました。この3作は11月22日にそれぞれ単行本を発売いたします。

第60回文藝賞発表リリース
第60回文藝賞受賞作は小泉綾子「無敵の犬の夜」に決定! 優秀作に佐佐木陸「解答者は走ってください」、図野象「おわりのそこみえ」。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000497.000012754.html

■関連サイト
雑誌「文藝」公式サイト
https://www.kawade.co.jp/np/bungei.html
次回、第61回「文藝賞」(2024年)原稿募集
https://www.kawade.co.jp/np/bungei.html
河出書房新社HP
https://www.kawade.co.jp/

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