2025年04月28日02時57分 / 提供:ニュースラウンジ
俳優・鈴木亮平が主演を務める映画『花まんま』(監督:前田哲/配給:東映)の初日舞台あいさつが4月25日都内の映画館で行われ、共演の有村架純、鈴鹿央士、ファーストサマーウイカ、前田監督らが登壇した。叶えてほしい“一生のお願い”とは…。
トップ写真は、有村架純(右)に関西弁でツッコミを入れられ、爆笑する鈴木亮平(左)
早逝した両親と交わした「兄貴はどんな時も妹を守るんや」という約束を胸に、たった一人の妹の親代わりとして、男手一つで妹を育ててきた、優しく、人情味あふれる兄、加藤俊樹役の鈴木亮平は「この話は兄妹だけではなく、親から受け継がれていく命や、次の世代にどう伝えていくか、別れざるを得なかった人との喪失感など、立ち直っていく過程も含めて人間であり美しい姿だと思います」と初日を迎えた喜びをコメント。
子どもの頃より別人の記憶を持って育ちながら、まもなく結婚を迎える妹・加藤フミ子役の有村架純は「私たちは監督もふくめ、スタッフの方たちとも非常に和やかに過ごしていました。そういった空気感がしっかりと映像に映っている映画になっています」と挨拶した。
フミ子の婚約者・中沢太郎役の鈴鹿央士は「映画を観て、大切な人や近くにいる人のことを思い出して、優しい気持ちで帰っていただけたらと思いながら、僕も…帰ります」と締めると、鈴木から「帰るんかい!」と鋭いツッコミを受けて会場の笑いをとっていた。
俊樹とは幼馴染で、フミ子にとっては姉的な存在の三好駒子役・ファーストサマーウイカは「この物語は家族、兄妹のお話です。家族は血を分けた家族もあれば、違った形で結ばれる家族があって、自分にとってホームと思える場所に気づきながら歩まれると思います。皆さんにも自分の人生という花を咲かせるために必要な存在がいると思います。そんな人生のかけがえのない存在を思い出せるような映画です。」と映画に込められたメッセージとともに挨拶した。
続いて、それぞれが演じたキャラクターや役作りについての話題へ。本作で俊樹という役を演じる上で、映画では描かれていない家族や兄妹のバックボーンなども考えて準備を重ねたという鈴木。「良い脚本には役の本音は書かれていないんです。役作りの時は、その裏にどんな気持ちがあるかを大事に考えています。俊樹は幼い頃に両親が亡くなってしまった原因について考えて、乗り越えてきたんじゃないかと思います。そして一番こだわったのは、映画の中で描かれていないフミ子の思春期について、すごく大変だったという設定を想定していました。色んなことを経てきた二人の歴史が見えてくるといいなと思いながら取り組んでいました。」とバックボーンを想像しながら役を作り上げたことを明かした。鈴木が考えていたフミ子の思春期時代の設定を今知ったという有村に対して、鈴木は「本人は思春期が大変だったことを気づいていないので、ちょうどいいんです」とフミ子側の立場でコメントした。
有村の演じたフミ子は“別の人の記憶を持つ”というキャラクターで、生まれ変わりとも少し違う、かなり難しい役どころ。演じる上で大切にしたことについて、有村は「フミ子にとってその存在が恐怖心なのかというところから紐解いていきました。フミ子にとってどうなのかを自問自答しながら、別の女性の存在を共存していく感覚で台本を読み進めていました。」とフミ子の複雑な役作りについて振り返った。さらに兄・俊樹との関係性について「私も姉がいて妹の立場ですが、異性の兄妹だと関係性が違うと思いました。ベタベタはしない、お互いの悩みや相談事はしないドライな距離感が心地よくて、でも根底には感謝の気持ちがあるので、ラストシーンに繋がっていくのだと想像していました。」と語った。
そして、特に話題を集めているのが、フミ子の結婚式で披露する俊樹の感動的なスピーチシーン。鑑賞者からは、「思わず拍手してしまいそうなほど感動した」「自分もその場にいるような感覚で涙が溢れた」「私もあんなお兄ちゃんが欲しい!」といった絶賛の声が数多く届いている。そのスピーチの内容について、鈴木は「映画館で観てくださるお客さんが、映画が始まってから登場人物たちの人間関係をずっと見てきて、自分も参列者になってその場でフミ子と太郎の結婚式を見届ける時のことを考えてきました。俊樹がその場で思いついたことを話しているような感覚になってもらうにはどうしたらいいだろうと考えました。子供時代の撮影シーンを見ながら、ぬいぐるみに関するエピソードを聞いてアイデアを思いついて、亡くなった父が俊樹にどんな話をしたかという部分を取り入れながら、俊樹が感じてきたことを含めてスピーチの撮影日の数日前に完成しました。」と、監督やプロデューサーと相談しながら作り上げたことを熱意を込めて語った。
また、「自分の父が生きていたら妹の結婚式でどんなスピーチをしていたんだろう、というのを想像しながら内容を考えました。」と自身の家族に重ねながら大事なスピーチシーンを準備したのだという。その感動的なスピーチを現場で聞いた有村は「セリフではなく、兄やんの生きている声だと思いました。何度聞いても自然と鼻がつんとしたり、目頭が熱くなるような不思議な時間でした。」、有村の隣でスピーチを聞いていた鈴鹿は「兄やんの心の底からでてきた魂の言葉で、言葉から枝分かれしているものもあって、自分が見てきた色んな記憶が頭の中で再生されていきました。太郎としてもこの言葉を聞いて、より覚悟を決める思いがあったのではと思います。」と心に残る素敵なスピーチだったことをコメントしていた。
ここで、劇中で登場するフミ子の口癖である「一生のお願い」にかけて、『花まんま』チームの誰かに「一生のお願い」をするなら?という質問をフリップで回答。
ウイカは「キャスト・スタッフそのまんまで『花まんま2』をやりたい!」と発表して会場からは拍手が。ウイカは「俊ちゃんのああいうところも観たいという欲がでてくると思います。駒子はフミ子の結婚式に参列しながら、自分がいつ(ウエディングドレスを)着れるんだろうかと思っていたんじゃないかな。『花まんま2』いかがでしょうか?きっと観客の皆さんも帰り道では同じ気持ちになっていると思います!」と駒子の心情に寄り添いつつ続編の制作を熱望していた。
続いて鈴鹿は、鈴木に「胃腸をください」とまさかのお願い。鈴木が役に合わせて肉体改造をしているため「きっと素敵な胃腸をお持ちなんじゃないか」と理由を告白し、鈴木からは「ここで言ってどうなるのよ!」とツッコみされつつ「後で控え室で分けます」と承諾を得ていた。
そして有村は、ウイカに「声を少し分けてほしい」とお願い!自分の声が小さく、鈴木に「声量を上げてほしい」と頼まれたこともあることを告白。「ウイカさんは声に芯があってどれだけ早口でも全部聞き取れるってお芝居をしている身としてはすごく欲しいスペックです」と伝えると、ウイカは「関西人がみんな声でかいと思わすなと心の中で思っている方もいるはず。」とフォロー。「出そうと思えば大きい声を出せるのか?」と聞かれた有村は、マイクなしで「おはようございます!!」と元気な挨拶を披露し、観客から大喝采を浴びていた。
最後に、鈴木は有村へ「関西弁でツッこんでください」とお願い!鈴木が「いよいよ今日4月25日に公開になりました、映画『アンパンマン』ぜひ観てください」とボケると、有村が「アンパンマンちゃうねん!!」と勢いよくツッコミを入れ、会場を盛り上げていた。
2005年、第133回直木賞を受賞した短編集『花まんま』(文春文庫)は、作家・朱川湊人の代表作で、ある兄妹の不思議な体験を描いた物語。初版からおよそ20年を経た今春、映画化。絶賛上映中だ。
《ストーリー》
「花まんま」それは、大切な人に贈る小さな花のお弁当。
大阪の下町で暮らす二人きりの兄妹。兄・俊樹は、死んだ父と交わした「どんなことがあっても妹を守る」という約束を胸に、兄として妹のフミ子を守り続けてきた。妹の結婚が決まり、親代わりの兄としてはやっと肩の荷が下りるはずだったのだが、遠い昔に二人で封印したはずの、フミ子の〈秘密〉が今になって蘇り・・・
《作品情報》
■タイトル:『花まんま』
■公開情報:4月25日(金) 全国公開
■キャスト:鈴木亮平 有村架純
鈴鹿央士 ファーストサマーウイカ 安藤玉恵 オール阪神 オール巨人
板橋駿谷 田村塁希 小野美音 南 琴奈 馬場園 梓
六角精児 キムラ緑子 酒向 芳
■原作:朱川湊人『花まんま』(文春文庫) ✿第133回直木賞受賞
■企画協力:文藝春秋
■監督:前田 哲(『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『そして、バトンは渡された』『九十歳。何がめでたい』ほか)
■脚本:北 敬太
■イメージソング:AI「my wish」(UNIVERSAL MUSIC / EMI Records)
ⓒ2025「花まんま」製作委員会
◆公式HP:https://hanamanma.com
◆公式X(旧Twitter):@hanamanma_movie
◆公式Instagram:@hanamanma_movie
◆公式TikTok:@hanamanma_movie
#映画花まんま #鈴木亮平 #有村架純 #鈴鹿央士 #ファーストサマーウイカ
前田哲監督
ファーストサマーウイカ
鈴鹿央士