2025年04月21日15時26分 / 提供:マイナビニュース
マイナビは4月18日、「正社員の平均初年度年収推移レポート」および「正社員求人件数・応募数推移レポート」の2025年1-3月の総評を発表した。調査は1月1日~3月31日、総合転職情報サイト「マイナビ転職」に掲載開始された求人情報・応募数を集計した。
2025年1-3月の正社員の平均初年度年収は483.9万円で、前年同時期から24.0万円増加。2018年の調査開始以降最高額となった。また、未経験求人の平均初年度年収(441.6万円)と経験者求人(548.4万円)との差は106.8万円と、差額は前年同時期より4.1万円増加。未経験求人と経験者求人の年収差は拡大傾向にあるよう。
求人件数については、前年同時期比138.6%と大きく伸長しており、企業の採用活動は活発化しているよう。
また、未経験求人件数(前年同時期比121.8%)・経験者求人件数(同175.7%)ともに増加したが、特に経験者求人は前年同時期より70.4pt増と顕著。職種別にみると、「コンサルタント・金融・不動産専門職」(214.4%)、「建築・土木」(208.1%)、「電気・電子・機械・半導体」(206.0%)など、資格や専門的な知識・経験が必要とされる職種の増加率が高いことがわかった。
さらに、経験者求人の割合が高い業種をみると、「IT・通信・インターネット」(62.7%)が最も多く、次いで「金融・保険」(47.8%)、「コンサルティング」(45.0%)という結果に。
一方、未経験求人では「運輸・交通・物流・倉庫」(84.9%)、「公的機関・その他」(79.9%)、「サービス・レジャー」(78.6%)が上位となり、前年4月に時間外労働の規制が強化された物流・運送業や、近年インバウンド需要が高まるサービス・レジャー業では、変わらず未経験採用により間口を広げた採用活動を行っていると推察される。
次に、5月の大型連休や夏季休暇などの長期休暇に繁忙が予想されるサービス・レジャー業に注目してみると、「サービス・レジャー」の2025年1-3月の平均初年度年収は430.9万円で、前年同時期(415.7万円)から15.2万円増加した。前年7-9月平均から、平均初年度年収の増加額は10万円以上が続いている。
平均求人件数については、前年同時期比で119.4%に。インバウンド増加の影響もあるためか、サービス・レジャー業では初年度年収を引き上げ、求人募集を積極的に行っている可能性が高いと考えられる。