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新しい東武カード、発行開始! ポイント還元率が向上し、デザインも一新

2025年04月07日14時58分 / 提供:マイナビニュース

東武マーケティングは3日、新たな東武カードを5月29日から発行することを発表しました。東武カード誕生40周年を機に全面リニューアルし、新たなデザインを採用してポイント還元率を高めることで、カード利用の拡大を図ります。

「カードのコンセプトは「スタイリッシュ&パワフル」で、同社の鈴木熊野社長は「沿線最強のサブカードを目指す」と強調しました。

○停滞する東武カードをさらに成長させるために

東武カードは、1983年に東武百貨店のハウスカードとして発行を開始し、1990年には国際ブランドとしてJCB、Visa、Mastercardを付与して発行しました。2001年には東武カードビジネスを設立してカード事業を分割しました。

2004年からは東武グループのポイントサービスを開始し、2020年には共通ポイントのTOBU POINTも発行し、カード関連ビジネスを拡大してきました。2025年4月からは東武マーケティングに社名を変更し、それに合わせてカードも刷新します。

東武カードは当初、利用者を拡大してきたものの、2008年頃から会員数の増加は頭打ちとなり、「直近5年間は減少傾向にある」と同社マーケティング部課長の峯田基央氏は述べています。東武百貨店がスタートだったこともあり、百貨店ユーザーが中心で「新たな顧客層が獲得できず、高齢化している状況」と同氏は述べています。

峯田氏は「変わらないで来たという課題があった」と話します。サービス内容も変化しておらず、新規の顧客層が増えない中で会員数が減少。その一方で、日本経済においてはキャッシュレス決済が増加し、ポイント経済圏の競争が激化してポイ活ユーザーも拡大しています。モバイル決済やタッチ決済も普及し、クレジットカード市場は拡大を続けています。

こうした現状に「変わる必要があった」と峯田氏。そこで構想に3年、準備に3年、実に6年の歳月をかけてリニューアルをしたというのが、今回の新東武カードです。特に今回、今までは3つの国際ブランド対応だったのを、JCB一本に絞り、JCBのシステムを利用するかたちにしたということです。鈴木社長は、「今までの戸建てが古くなってボロボロだったので、(JCBのシステムに入る)マンション型になった」と表現していました。

JCBブランドのカードとして、タッチ決済やスマホ決済に加え、JCBのショッピングスキップ払いなどが利用できます。これまではあったPASMO一体型のカードはなくなり、クレジットカードのタッチ決済に一本化。PASMOはスマートフォンで利用してもらい、オートチャージ用のカードとしての位置づけを狙います。

峯田氏は、「様々な業種を持つ東武グループだからこそできるグループシナジーを活かした商品設計を行い、関東私鉄最長の東武鉄道だからこそできるアプローチをしていく。これが実現できれば東武カードはまだまだ成長することができる」と話します。
○最強のサブカードを目指してポイントも高還元に

新カードは3種類を発行します。スタンダード、ゴールド、VIPの3種類で、全て年会費がかかります。スタンダードは1,320円、ゴールドは7,920円、VIPは33,000円(いずれも税込)。発行は5月29日から。

スタイリッシュ&パワフルをテーマにしており、まずはカード券面のデザイン性を高めました。表面ナンバーレスで、「陽の光に照らされた東京スカイツリーがシルエットのように浮かび上がる」という縦型のデザインになりました。峯田氏はさらに、スカイツリーのアンテナの向きがカードの差し込み口を示すかのようなデザインになっていると説明します。

ラメ加工によってキラキラと輝く券面で、「スマートフォンのウォレットに搭載する人も多いが、財布に入れて持ち運びたくなる、そんな1枚を目指してデザインした」と峯田氏。さらにゴールドとVIPカードの2つの「TOBU」ロゴは、埋め込み型のホロを採用して虹色に輝くようになった。「この技術は日本のクレジット市場で東武カードのみ、日本唯一のカード」(同)だと言います。

なお、VIPカードは完全招待制で、ゴールドカードユーザーの中かで特定の条件を満たした場合に招待されます。JCBプラチナサービスの利用も可能。条件は非公表となっています。

さらに「鉄道×流通における最強のハイブリッドカード」として、業界最高水準のポイント還元を目指したと言います。東部百貨店などでの買い物利用だけでなく、ビジネスパーソンの「最強のサブカード」として利用して欲しいとアピールしています。

例えば東武百貨店であれば、スタンダードで5%、ゴールドで7%、VIPで10%の還元率。これまでは前年の利用実績を元に3/5/7%の還元だったため、初年度から所定の還元率となります。

鉄道利用では、モバイル定期券とオートチャージでの還元率を増加。モバイルPASMO定期券では、「業界最高水準」(同)という5~6%を実現。モバイルPASMOでのオートチャージも常時1.5%をとなって、「他社と比べても最高水準」だと峯田氏は胸を張ります。

例えば東武線沿線の人がスタンダードカードに入会すると、6カ月の定期代や東武ストアでお買い物、そして東武ストア以外での買い物で利用した場合に、年間25,986ポイント貯まるという例を示し、年会費以上のメリットがあるとアピールしています。

新たにスマートフォン保険も追加。ゴールド、VIPのみだが、破損、水濡れ、自然故障までもカバーし、ゴールドは年間5万円、VIPは年間15万円までを補償。利用付帯ではなく自答付帯という点が特徴。スタンダードは利用付帯となっています。

さらに、東武百貨店の利用客にさらに東武カードを利用して欲しいとして、ゴールド/VIPユーザー向けの専用サロンを開設。特に東武宇都宮百貨店では、日光金谷ホテル協力でクラシカルな演出を予定しているそうです。

こうしたメリットをアピールすることで会員の拡大を図ります。現在のカード会員数は70万弱ですが、既存カードは2026年6月末で終了し、全ての会員が新カードへの切り替えが必要になります。

ただ、年会費が必要になることから、一定数の解約を見込み、ポイント還元の拡大で新規会員の獲得を目指して、2025年度は47.5万枚の発行を狙います。2030年には、東武沿線人口の約15%となる100万枚の発行が目標です。取扱高は25年に1,200億円、2030年にはその約4倍となる5,000億円を目指します。

必要になります。

スタンダードカードでは年会費無料が多い中、有料化した点について峯田氏は、サービスを充実させ、ポイント還元も年会費を超えて獲得できる点をアピール。鈴木社長は、様々なコストを踏まえ、収益改善のために年会費を設定したと説明。ポイント還元などで訴求したい考えです。また、カードのアクティブユーザーを重視する考えです。

同社では、若い世代に訴求するためにスマホ保険を導入し、ビジネスパーソンを中心に最強のサブカードとしてユーザーの獲得を目指していくとしています。

小山安博 こやまやすひろ マイナビニュースの編集者からライターに転身。無節操な興味に従ってデジカメ、ケータイ、コンピュータセキュリティなどといったジャンルをつまみ食い。最近は決済に関する取材に力を入れる。軽くて小さいものにむやみに愛情を感じるタイプ。デジカメ、PC、スマートフォン……たいてい何か新しいものを欲しがっている。 この著者の記事一覧はこちら

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