2025年04月06日11時30分 / 提供:マイナビニュース
レポート、レビュー、エッセイにコラム...その執筆を生業にする「ライター」は、なんでもござれの万能タイプも存在しますが、レポートが得意だったりコラム専業だったり、自分のフィールドを決めて活動していることが多いようです。
しかし、執筆はただ文章を綴ればいいものではありません。たとえば、取材対象者と会話することで情報を引き出す「インタビュー」は、コミュニケーション能力を求められるうえに、取材後に録音物を聞き直して文章にまとめる「文字起こし」と呼ばれる作業が必須になります。集中力が必要なうえ、聞き取りにくい部分は繰り返し聞かなければならないため、インタビューはいいけれど文字起こしは勘弁して、と願うライターは少なくありません。
iOSに音声入力機能が装備されてからというもの、文字起こしをiPhoneに委ねようという試みが多くのライターによってなされてきましたが、会話が少し途切れるだけで音声入力が終了してしまうという難点がありました。文字起こし機能を備えたアプリもサードパーティから登場したものの、実用性という点で難があったことは否めません。
そしてiOS 18.4で日本でも利用できるようになったApple Intelligenceは、標準装備の録音アプリ「ボイスメモ」で文字起こし機能を実現しました。使いかたはかんたん、録音済データを開くと現れる左下のボタンをタップ、波形データが表示された画面で「''」ボタンをタップすればOK。録音物の時間にもよりますが、しばらく待てば画面中央に文字起こしされた文章が表示されます。
あとはコピーしてワープロアプリで編集するなり、翻訳するなり自由自在。インタビュー中の重要な語句を検索すれば、記事にしたい重要な発言の録音データ上の位置もすぐに特定できてしまいます。「あー」とか「えーと」といった間投詞がスルーされないなど改良の余地はあるものの、この新機能がライターにとって強い味方になることは確かなようです。
○操作手順をカンタン解説
海上忍 うなかみしのぶ IT/AVコラムニスト。UNIX系OSやスマートフォンに関する連載・著作多数。テクニカルな記事を手がける一方、エントリ層向けの柔らかいコラムも好み執筆する。マイナビニュースでは、「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」のほか、前世紀から続く「(新)OS Xハッキング!」などを連載中。執筆以外では、オーディオ特化型Raspberry Pi向けLinuxディストリビューションの開発に情熱を注いでいる。2012年よりAV機器アワード「VGP」審査員。 この著者の記事一覧はこちら