2025年04月08日09時08分 / 提供:マイナビニュース
松井証券はこのほど、「実家暮らし・一人暮らし(賃貸)のお金の意識調査」の結果を発表した。調査は2025年3月、全国の20~29歳・社会人5年目以下のビジネスパーソン1,000名を対象にインターネットで行われた。
○社会人5年目までは将来のお金に不安?
社会人5年目までを対象に、将来に必要なお金について「どのようなときに考えるか」を聞いたところ、「普段から考えている」(31.1%)が最も多い結果となった。居住形態別に見ると、一人暮らし(賃貸)の人は「一人暮らしを始めるとき」が35.9%で最も高い割合を占めており、実家暮らしの人の17.9%と大きく差が見られた。また、「わからない・考えたことがない」という回答をする人が実家暮らしの人よりも一人暮らし(賃貸)の方が低いことから、一人暮らしの開始が将来のお金について考えるきっかけとなっていることがうかがえる。
貯蓄の目的に関する調査では、実家暮らし、一人暮らし(賃貸)共に、「いざというときに備えて」(39.8%)が最多となり、予期せぬ事態に備えることを最も重視していることが分かる。居住形態別でみると、実家暮らしは「趣味のため」が2番目に多いのに対し、一人暮らし(賃貸)では「老後のため」が2位にきていることから、一人暮らし(賃貸)の方が将来のお金に対する意識が高いことがうかがえる。
一方で、安心できる貯金額に関する調査では、社会人5年目までの全体の34.2%が「いくらあっても安心できない」と回答し、最も多い結果となった。次いで「101万円~200万円」(11.0%)が続いた。居住形態別に見ると、実家暮らしの人の38.9%が同様に「いくらあっても安心できない」と答え、一人暮らし(賃貸)の人では29.3%だった。この結果からは、回答者の多くが貯蓄額に対して安心感を得ることの難しさを感じていることが分かる。
○2人に1人が収入の20%以上を貯蓄に
収入から貯蓄に回す割合に関する調査では、社会人5年目までの2人に1人(54.4%)が収入の20%以上を貯蓄に回していることが分かった。中でも20%以上~30%未満を貯蓄に回す人が28.2%と最も多く、次いで10%以上~20%未満が24.8%だった。居住形態別に見ると、収入の30%以上を貯蓄に回す人の割合では、実家暮らしでは30.9%、一人暮らし(賃貸)では21.2%と、実家暮らしの人の方がより収入を貯蓄に回す割合が高い結果となった。
貯蓄方法に関する調査では、2024年に新制度がスタートした話題の「NISA」が26.6%で1位という結果になった。社会人5年目までの貯蓄している人の5人に1人が「NISA」を活用していることが分かる。次いで「ポイント投資(16.6%)」や「定期預金(16.2%)」が続いた。
居住形態別にみても、実家暮らし、一人暮らし(賃貸)共に、「NISA」が最も多い結果となった。そのほか株式投資や投資信託の割合が高い一方、一人暮らし(賃貸)の特徴として、短期売買で少額投資が可能なFXや暗号資産にも積極的に取り組んでいることが分かった。
○投資状況と情報収集について
投資商品の購入検討状況では、社会人5年目までの33.6%が既に投資を行っている、または購入を予定しているという結果となった。購入予定はないが検討、興味がある人まで入れると59.5%と半数以上が投資に前向きに考えていることが分かる。
居住形態別でみると、既に投資を行っている、または購入を予定している方の割合は、一人暮らし(賃貸)で37.0%、実家暮らしで30.6%と、一人暮らし(賃貸)の方が投資について積極的な姿勢がみられた。
投資開始に必要な貯金額の調査では、実家暮らしの40.5%が「いくらあっても投資はしない」と回答した一方で、一人暮らし(賃貸)では23.6%と、実家暮らしは投資に対して少し消極的な傾向がみられた。また、一人暮らし(賃貸)は、「50万円」以下のすべての項目で、実家暮らしよりも数値が高いことから、少しでもお金に余裕ができたら、投資や資産運用でお金を増やしたいと考える人が多い様子がうかがえる。
投資商品の購入にあたって参考にした情報源に関する調査では、社会人5年目までの投資を始めている人の40.1%が「投資家個人のSNSやYouTubeの情報」を最も参考にした情報源としていた。次いで、「投資関連Webサイト」(34.2%)、「家族・友人・知人のおすすめ」(31.5%)となり、口コミや第三者からのおすすめ情報を重視する傾向がみられた。