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奈緒は“最高の座長”、木梨憲武は“これぞ一流”…『春になったら』Pがキャストの魅力語り尽くす

2024年03月11日11時00分 / 提供:マイナビニュース

●親子役でW主演 奈緒と木梨憲武の魅力
現在放送中のカンテレ・フジテレビ系ドラマ『春になったら』(毎週月曜22:00~)は、“3カ月後に結婚する娘”椎名瞳(奈緒)と“3カ月後にこの世を去る父”椎名雅彦(木梨憲武)が、「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を実現していく3カ月間を描くハートフル・ホームドラマ。きょう11日放送の第9話では、雅彦が思い描く“笑って見送ってほしい”という葬式のプランに、岸( 深澤辰哉)は頭を悩ませ、瞳は一馬(濱田岳)と共に、雅彦の“やりたいこと”を叶えるため雅彦がタイムカプセルを埋めた小学校へ向かうが……というストーリーが描かれる。

9話放送を前に、今作を手掛けるカンテレの岡光寛子プロデューサーにインタビュー。前編では、“最高の座長”奈緒と、“これぞ一流”木梨をはじめとしたキャストの魅力について話を聞いた。

○テクニック超越した奈緒の芝居 感情表現は“200色”

――奈緒さんとご一緒されるのは、『姉ちゃんの恋人』(カンテレ、20年)以来2度目とのことですが、岡光さんから見た奈緒さんの魅力を教えてください。

奈緒さんは、喜怒哀楽すべての表情が魅力的です。今作のような日常のすべてを描くホームドラマの中では、ナチュラルな動作が隅々まで行き渡っていて、役がそこに生きていると実感させる説得力があります。私たちは脚本の福田靖さんと台本を作って、何度も読んで、テストもしているのに、本番での奈緒さんの魂がこもったお芝居には、思わず涙したり、心がぎゅっとつかまれるんです。テクニック云々を超越した、人を引き付ける力を持っている女優さんです。

――今作を拝見していると、瞳がこの世界のどこかで生きているような、奈緒さんのリアリティあふれる自然なお芝居に驚かされます。

常に我々の想像を超えてくるすごみがあるんですよね。アンミカさんの「白って200色あんねん」じゃないですけど、「奈緒さんの感情表現って200色あんねん」と言いたいぐらい、白でも黒でもない、グレーの感情を無限に演じることができるというか(笑)。毎回見たことのない言い方や表情や仕草が飛び出してきて、感性もすごいですし、いろいろなことを考えながらお芝居をしているんだろうなと思わされます。同時に瞬発力も優れていて、木梨さんがどう投げてくるか分からないボールを、すべてキャッチして投げ返す、そのやりとりによって、瞳と雅彦がとても新鮮味あふれる親子になっているなと。現場では、キャストやスタッフに対する自然な気遣いができる最高の座長。それは木梨さんも同じで、現場全員があの親子を愛しているという思いが、画面にも表れていると思います。

○木梨憲武「俺は新人俳優のつもりで行く」“一流”が見せる気遣い

――木梨さんの印象もお伺いしたいのですが、岡光さんはドラマ発表時のコメントで「ダメ元でオファーして、まさか受けていただけるとは思っていなかった」と仰っていました。

まず奈緒さんが娘役に決まって、父役を考えたのですが、私が相手役を決めるときに一番大切にしているのは、「この二人を組み合わせたら、想像もつかない世界に連れていってくれるんじゃないか」と期待が膨らむ“ワクワク感“。木梨さんは私が幼い頃から見ていたスターであり、俳優さんとしては人間味あふれる哀愁もお持ちで、ほかにもアートや音楽活動など幅広く活動をされていて、ずっと大胆で自由でチャレンジングで、少年のような心をお持ちの方だという印象を持っていました。木梨さんの人間性がにじみ出た雅彦なら、奈緒さん演じる瞳と素敵な親子になるんじゃないかと考えて、ダメ元でオファーしました。

――出演しますとお返事をいただいたときは、どんな気持ちでしたか。

最初にマネージャーさんにお声がけしたときは、難しいんだろうなという反応でしたので、ダメ前提で、一縷の望みにかけて待っていたんです。ですから「出演します。よろしくお願いします」とお返事をいただけたときは、「やったー!」と、社会人らしからぬ声が出ちゃいました(笑)。

――出演決定後、木梨さんとはどんなお話をされましたか。

木梨さんのアトリエにお伺いしたのですが、「60歳を過ぎて、まわりでも病気の話や終末期の話が増えてきたんだよね。だからこの企画には感じるものがあった」と、出演を決めたきっかけを話してくれました。あとは、周囲の人からも「こんな機会はないから、やってみたら」と背中を押されたことも。そのあとお食事に誘っていただいたのですが、その場でも、私たちに気を使わせないように、空気を柔らかくして、木梨さんから心の扉を開いてくださって。「俺は新人俳優のつもりで行くから、気を使わずに何でも言って」という気遣いあふれる木梨さんの言葉に、「きっと良い現場になる」と確信しました。

――大ベテランなのにそんな気遣いができる木梨さん、すごいですね。

木梨さんは、主演の自分ではなく、キャストスタッフ全員の団体戦でドラマを作っているんだという思いがとても強い方です。20代の若いスタッフにも平等な目線で接していて、誰かが誕生日だと分かったらすぐにプレゼントを持ってきたり、自分からキャストに声をかけて食事に誘ったり、我々の思いにいつも耳を傾けてくださったり。誰に対しても分け隔てなく同じ目線で接する姿に、「これぞ一流なんだな」と日々感じています。

――そんな木梨さんは、どうやって雅彦の役作りをされているのでしょうか。

木梨さんは、芸能界に長くいらっしゃるのに、心が少年のままなんです。雅彦を演じるうえでも、変に演技プランを練ったり計算したりせず、現場で奈緒さんのお芝居を受けて感じたことを、そのままリアクションで返していて。奈緒さんの表情を見て涙が出てしまったり、思わず声が出てしまったりという素直な反応のすべてが“生”っぽさにつながって、木梨さんの人間性がにじみ出た雅彦になっています。

●物語を盛り上げる出演者6人の魅力
○奈緒&木梨憲武は本当の親子のよう

――現場での奈緒さんと木梨さんの雰囲気を教えてください。

お互いのことが大好きです! 今日も朝から撮影だったのですが、木梨さんが「奈緒ちゃん、何が食べたいかな」と言いながら奈緒さんのために朝ごはんを買ってきていました。奈緒さんは、撮影がお休みの日に「一緒に本読みをしてもらえませんか」と木梨さんのアトリエに足を運んでいて。木梨さんはきっと、奈緒さんが自分のために台詞を覚える時間を作ってくれていると感じているし、お互いがお互いを思い合っていて、とても微笑ましい関係です。いつもお互いの撮影が終わるまで待っていたりして、本当の親子のようです。

○表現力の高さに脱帽…濱田岳は「天才」

――続いて、ほかのキャストの皆さんについてもお伺いしていきたいのですが、まずは一馬役の濱田岳さんの魅力を教えてください。

天才だと思います。台本を読んでいろいろなことを考えてきてくださるのですが、第6話の車から降りられないというシーンでは、シリアスな場面のあとにクスッと笑えるようなアドリブを挟んでくださって、D1グランプリで自分の番号がないというシーンでは胸元をちらっと見る仕草をしていたり、ちょっとした所作が素晴らしくて。それでいて、自分の我や個性よりも役が強いという凄みもあります。確かな演技力と表現力の高さに脱帽で、唯一無二だと感じさせてくださる俳優さんです。“皆に愛されるカズマルくん”になったのは、濱田さんが演じているからだな、と。

○奈緒・深澤辰哉・見上愛の共通点は「自分よりも相手思いやる優しさ」

――瞳の同級生役の岸を演じるSnow Manの深澤辰哉さん、美奈子を演じる見上愛さんの印象も教えてください。

奈緒さんを含めて、あの3人は全員がおしゃべりなんです。年齢もバラバラ、経歴としても全然違うフィールドで生きてきているのに、「よくそんなに話題があるな!?」と思うほどずっと話していて、本当に仲がいいです。演じるキャラクターにも通ずるのですが、3人が共通して持っているのは、自分よりも相手のことを思いやるという優しさ。3人でいるとすごく居心地がいいんだろうなと思いますし、些細なことでも笑い合っている姿には、まわりのスタッフも幸せにする力があります。深澤さんは普段はアイドルとして活躍されていますが、番組を拝見していて「仲間思いで優しい方なんだろうな」と感じたことがキャスティングのきっかけになりました。持ち前の人思いな優しさが岸という役ににじみ出ていると思います。現場では、木梨さんはじめ、キャストにもスタッフにも愛されています。

○小林聡美・光石研・筒井真理子…ベテラン俳優が物語に奥行きを

――さらに今作には、瞳が務める助産院の杉村院長役に小林聡美さん、雅彦の緩和ケア医・阿波野先生役に光石研さん、雅彦の姉・まき役に筒井真理子さんと、豪華なベテラン俳優さんたちが出演されています。それぞれの魅力を教えてください。

たたずまいだけで包容力と説得力のある小林さんですが、現場ではとてもチャーミング。皆に気を使いながら、柔らかい空気の中でお芝居をしてくださっています。奈緒さん、小林聡美さん、影山優佳さん3人の助産院のシーンはいつも癒しの空気が流れています。筒井さん演じる雅彦の姉・まきは、瞳よりもずっと前から雅彦と一緒にいたことを感じさせる“姉弟の空気感”や、姉として、弟が先に亡くなってしまう寂しさや苦しさを演じる振る舞いがすごく素敵です。筒井さんは、誰よりも現場を楽しんでいて、ハッピーなオーラを纏っていらっしゃる、笑顔の絶えない明るい方です。木梨さんには普段から「姉ちゃん」と呼ばれているほど仲が良くて、距離の近さがお芝居にも表現されていると思います。そして、ドラマの大事なところは光石さんに締めていただきたいとつい考えてしまう、“皆大好き、光石研さん”。大信頼している光石さん演じる阿波野先生が、雅彦が死と向き合うための受け皿をしっかりと担ってくれています。ベテラン俳優の皆さんが『春になったら』を支え、物語に奥行きと深みを与えてくださっていることに大変感謝しています。

――では最後に、『春になったら』11日放送の第9話の見どころを教えてください。

雅彦の体調が悪くなっていく中で「死ぬまでにやりたいことリスト」を叶えられないかもしれないというピンチが訪れ、瞳と一馬が奮闘するストーリーになっています。雅彦が小学校のときに埋めたびっくり箱のようなタイムカプセルにどんな思いが眠っているのか、想像しながら見ていただけたらうれしいです。

■カンテレ 岡光寛子プロデューサー
1989年生まれ、広島県出身。12年、関西テレビ放送に入社し、宣伝部、制作部を経てドラマプロデューサーに。これまでのプロデュース作品に『TWO WEEKS』『姉ちゃんの恋人』『アバランチ』『魔法のリノベ』など。『ウソ婚』『時をかけるな、恋人たち』『春になったら』と、3クール連続で連ドラプロデューサーを担当中。

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