2023年10月05日12時00分 / 提供:マイナビニュース
●来年30歳…自分なりの人生観伝えたい
8歳で芸能界入りし、高いパフォーマンス力を誇るアイドルグループ・℃-uteのメンバーとして活動、2018年にソロデビューしてからは、歌手を軸にモデル、番組MC、女優、コスメのプロデュースなど幅広い活躍を見せているのが、現在29歳の鈴木愛理だ。今年は、YOASOBIの「アイドル」をカバーした歌唱動画が1,000万回再生を超える傍ら、地上波ドラマの主演も務めている。
そんな鈴木の新たな挑戦が、5日よりリニューアルされるテレビ朝日系バラエティ番組『お願い! ランキング presents そだてれび「あざとくて何が悪いの?」』(毎週木曜24:45~※一部地域を除く)のMC。番組誕生から3年間レギュラーを務めてきた田中みな実&弘中綾香(テレビ朝日アナウンサー)が“勇退”し、続投する山里亮太(南海キャンディーズ)の新たな相棒として、鈴木が大抜てきされたのだ。
今回は鈴木に、番組の見どころや意気込み、そしてマルチに活躍する現在地についてインタビュー。「アイドル」のカバーについて話を聞くと、Hello! Projectの先輩たちへの熱い思いが飛び出した。
○■『あざとくて何が悪いの?』新MC就任への意気込み
――『あざとくて何が悪いの?』新MC就任おめでとうございます! 初回の収録を終えた今の心境を教えてください。
収録が終わった瞬間、急にお腹が空きました。収録前はご飯が食べられないぐらい緊張でドキドキだったんです。これまでの歴史をリスペクトしつつ、新しい形をお届けできたらいいなと、自分の役割を少しずつ咀嚼しながら挑んだ収録になりました。私自身、単発番組でスタートしたときからこの番組を見ていて、“あざとい”という言葉を世に広めた影響力のある番組だというイメージがあるので、身が引き締まる思いですが、私らしさも出せるようにリラックスして臨んでいきたいです。
――番組では、どんな鈴木さんらしさが武器になると思いますか。
私はずっと歌を届けてきたので、ステージ上でのあざとさというか、見せ方は知っているのかなと思っています。アーティストやアイドル、俳優の方がゲストに来たときには、表現としてのあざとさやテクニックにフォーカスを当てるのも面白いんじゃないかなと。ただ私自身、自分にあざとさがあるかどうかは分かっていなくて。スタッフさんに「今の、あざといよ!」と言ってもらうことで、「なるほど、これが!」と学んでいるところです。
――自分のあざとさを新たに発見できそうですね。
いやー! 知るのが怖いですけどね!(笑) でも、視聴者の方にも「これも“あざとい”の1つなんだ」と、あざといという言葉の意味や楽しみ方をさらに広げていけるとうれしいです。
○■来年30歳…自分なりの人生観伝えたい
――相棒となる山里さんに“あざとい”と感じたところはありますか。
ゲストの方があざとい発言や行動をしたときに、「いいねぇ!」「射抜かれた!」とストレートに言ってくださるんです。なのでゲストの方も「私のこの発言が刺さったんだ、ちゃんとあざとかったんだ」とうれしいだろうなと思いました。
――過去に鈴木さんがゲストとして出演されたときは、「修羅場を体験したことがある」「浮気されたことがある」という発言が話題を呼びました。自分について話すのは、勇気が必要ではないでしょうか。
あの回はテーマがすごく重くて……(笑)。山里さんも言ってくれたのですが、身を削りすぎることなく、ただ私も来年30歳という年齢で、自分なりの人生観はあるので、その辺りを引っ張り出しながらお話しできたらと思っています。
○■ソロデビュー時の悩みが今は武器に
――鈴木さんは歌手を軸としながらも、『あざとくて』のMC抜てきのほか、地上波主演ドラマがスタートしたり、モデル、音楽番組のMC、コスメのプロデュースもされていて、マルチに活躍されています。今の自分の現在地を、どう捉えてらっしゃいますか。
2018年にソロ活動を始めたのですが、最初は、いろいろなお仕事をしていることを「何をしている子なのかわからない」とネガティブに捉えられるのが悩みだったんです。6年目を迎えた今は、「こんなことも、あんなこともしているんだね」とポジティブに感じてもらえるようになったと思います。
●憧れの先輩たちに声かけられ鳥肌&感動
○■矢口真里の代役でMCデビュー、毎週号泣反省会
――きっと、どのジャンルのお仕事でも輝いていることが伝わっているからですよね。そんな中でも鈴木さんといえばやはり歌手が軸だと思うのですが、ソロ活動を始めた頃、歌手以外の女優やMCもやりたいと思っていたんでしょうか。
思ってなかったです! 滑舌が悪いのに女優業やMC業なんてそんな! という感じでしたし、クラシックもアニメもほぼ未知の世界で、想像していなかった場所でチャンスをいただけていて驚きの連続です。初めてMCに挑戦したのはABEMAの番組だったのですが、矢口真里さんの代役だったので、毎週号泣しながら反省会をしていました。ゲスト側でしか参加したことのなかったトークの場で、聞き手として人の話を引き出す方法がわからなかったんです。しかも2時間の生配信(笑)。ゲストの方が「MCが矢口さんだったらもっと自分をアピールできたかもしれないのに」「矢口さんがMCのときに来たかった」と思ってないだろうかとか、スタッフさんの「もっとこうしたほうがいいです」というアドバイスが全部図星だったりとか……悔しくて申し訳なくて、いつも深夜2時くらいに「ごめんなさい」って気持ちでいっぱいになって号泣していました。
――壮絶な経験でしたね。
いま芸能生活22年目なのですが、そんな私にも「こうしたほうがいい」と言ってくれる方がいるのはすごく幸せなこと。できないことがあるほうが前進できる気がして貪欲に頑張れるので、ありがたいなと思っています。
○■鈴木愛理として、限界決めず進み続けたい
――素敵な考え方ですね。鈴木さんが今歩んでいる、アイドルの“セカンドキャリア”や“第2章”を成功させていくのは、なかなか難しいことだと思うのですが。
そう言われてますよね。ただ、私は8歳のときにオーディションに合格して、アイドルとしてのキャリア以前に、「鈴木愛理」という人格形成からこの世界にしてもらっているので、「第2章」ではありつつも、ずっとつながっているというか。ハロプロ時代の過去に感謝して、大きく自分を変えずに、今も無理なく苦しくなく自然体で活動できていると思います。アイドル時代も今も「成功している」という実感なんてないですし、いつまでも、まだまだ限界を決めずにずっと前に進んでいけたらいいなと。
――アイドルだからこう、セカンドキャリアだからこう、ではなく、鈴木愛理としてずっと成長していきたい、と。
私は多分、死ぬまでそう思って生きるのかなって!(笑)
○■「アイドル」1,000万回再生超えに憧れの先輩たちが反応
――かっこいいです! 今年の大きなトピックスとしては、テレビ朝日のYouTube番組『オーイシマサヨシ×鈴木愛理のアニソン神曲カバーでしょdeショー!!』でパフォーマンスしたYOASOBIさんの「アイドル」がチャンネル初の快挙となる3カ月で1,000万回再生超え。本業の“歌”で大バズリしましたが、反響をどう感じていますか。
先日ハロプロの25周年ライブがあったのですが、私がハロプロに入ったときの先輩方、いわゆる黄金期と呼ばれるモーニング娘。OGの先輩たちほぼ全員に「うちの子が、愛理ちゃんの『アイドル』をずっと聞いてるのよ!」って言っていただけたんです。「うちでもずっと『アイドル』が流れてる」「あの再生回数のうち、何回は私だよ」「今日『アイドル』のときと同じ髪型だ!」って。お話しするだけでもすごくドキドキするような、大リスペクトしている先輩たちが、お子さんと一緒に見てくれていて、それを私に伝えてくださって、っていう状況に不思議な気持ちになって……あぁ、もう、今でも鳥肌が立つんですけど!(笑)
――興奮が伝わってきます!(笑)
憧れていた方々に見ていただけて本当にうれしかったです。こんなふうに先輩たちと話せる日が来るなんて、もっともっと頑張ろう! って後輩モードがさく裂しちゃいました! でもこうやって先輩たちにパフォーマンスが届いたのは、先輩方の背中を見て成長してきたからなので、歴史がつながってるなってすごく感動しちゃって。再生数を聞いても、実際に誰が見てくれているかピンと来なかったりするので、こんなふうに先輩たちが見てくれていると知ったことで「1,000万回ってすごいんだ」と実感できました。
――あの番組ではたくさんのアニソンをカバーされていますが、パフォーマンス力はもちろん、曲や作品への解釈が深いという点でも高い評価を受けてますよね。
アニメの世界は特に、ちゃんと咀嚼して歌っているかどうかが絶対にバレるんですよ。私も対象に対して“オタク化”する性質なのですが、ファンの方が熱中して深くハマって愛しているものに、軽い気持ちで足を踏み入れてはいけないなと思っています。だからアニメをちゃんと見ますし、この曲がどこで歌われているか、なぜこんなに愛されているか、誰の心情を歌ってるものか、ということを理解しているかどうかで歌い方も変わるんです。たくさんカバーさせていただいたおかげでカラオケの十八番はめっちゃ増えました(笑)。好きなアニメも増えて、改めて日本のアニメって素晴らしいと感じています。同時に、あの番組ではカバーを歌わせていただいているので、自分の曲もたくさんの方に届けられるよう頑張ろうと思いますね。
――では最後に、『あざとくて何が悪いの?』新MCとしての意気込みを教えてください。
私も大好きな番組でしたし、いろんな方がゲストに来たり、雑誌とコラボしたり、イベントを開催したり、長きにわたって愛されている番組の後任MCということで、皆さんがどうなるんだろうと思っている以上に私もドキドキしています。田中みな実さんと弘中綾香さんへのリスペクトと番組の歴史を大切にしつつ、私が山里さんとお話しすることで新しい化学反応が生まれるといいなという願いを込めて、楽しい深夜の時間を作っていけたらと思っています。
■鈴木愛理
2002年6月、8歳で「ハロー! プロジェクト・キッズ オーディション」に合格。2005年6月に℃-uteを結成し、2017年まで活動。あぁ! 、Buono! としても活動した。2017年12月より、ソロ活動をスタート。女性ファッション雑誌『Ray』の専属モデルや、『オーイシマサヨシ×鈴木愛理のアニソン神曲カバーでしょdeショー!!』、『クラシックTV』のMCも務めている。10月5日よりテレビ朝日系バラエティ番組『お願い! ランキング presents そだてれび「あざとくて何が悪いの?」』の新MCに就任。現在、W主演を務めるテレビ東京の10月クールドラマ『推しが上司になりまして』が放送中。