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『THE SECOND』出場漫才師が見せる余裕と緊張感 世代を超えて心動かす“挑戦し続ける姿”

2023年05月18日06時00分 / 提供:マイナビニュース

●どのコンビが優勝しても各局引っ張りだこになる
結成16年以上の漫才師が参加する新たなお笑い賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント~』の「グランプリファイナル」が、フジテレビ系で20日(19:00~)に4時間超にわたり生放送される。

大会の開催発表当初、『M-1グランプリ』を卒業した漫才師たちが再び賞レースに巻き込まれることにネガティブな反応も懸念されたが、バラエティの第一線で活躍する人気者たちが軒並みエントリー。生放送への進出を決める「ノックアウトステージ」は、生配信のみにもかかわらずTwitterで関連ワードがトレンド入りするなど、盛り上がりを見せてきた。

組合せ抽選会も終え、いよいよ最後の本番を迎えるところで、総合演出を務める日置祐貴氏と、「グランプリファイナル」でリポーターを担当する小室瑛莉子アナウンサーにインタビュー。これまでの選考過程を経ての手応えや、出場する漫才師たちの姿に感化されたことなどを聞いた――。

○■お笑いファンとして一番見たかった大会に

――これまでの選考会や「ノックアウトステージ」を振り返っての手応えはいかがですか?

日置:本当にすごく盛り上がってるなと思いますし、自分もお笑いファンとして一番見たかった大会になってるなと思いますね。

小室:司会をして思ったのは、「32→16」と「16→8」でちょっと空気感が違うなという印象がありました。やはりベスト16になると、次に地上波のOAが待っているというのがあるからなのか、ヒリヒリ感、緊張感がさらにあったなという感じです。

――私も「ノックアウトステージ」を拝見しましたが、16年目以上という大会は、ネタに人生やバックボーンが入ったりして、やはり若手の方が出場する大会と違うものがありますよね。ネタ後のMCトークの平場もめちゃくちゃ面白いですし。

日置:面白いですよね。あれを見たら、どのコンビが優勝しても絶対各局で引っ張りだこになるだろうなって思います。

小室:出番の直前に、対戦相手が上手と下手の舞台袖にいて、実はお互いが見える中でふざけ合ってらっしゃるんですけど、その雰囲気のまま、MCトークでもチョケ合っていたりして(笑)、そういう感じもベテランならではですよね。もちろん緊張の現場ではあるんですけど、その中で余裕を見せる姿がカッコいいです。

――賞レースで得点発表を腕組みしながら待つ姿なんて、初めて見ました(笑)。そして、「ノックアウトステージ」では、かもめんたるの岩崎う大さんがネタ時間をカウント表示するモニターを見失ったり、百戦錬磨のテンダラーさんが「初舞台ぐらい緊張します」とおっしゃっていたり、たしかに緊張感が伝わってくる場面もありました。

日置:賞レースというものから、一線を引いていた人たちがまたその舞台に戻ってきて、「こんな緊張感だったよな」というのをきっと思い出している感じなんだと思います。スピードワゴンの小沢(一敬)さんなんてずっと緊張してて普段と全然違うから、話しかけにくくて(笑)

小室:ひょうひょうと話してらっしゃるけど、近くで見ると冷や汗が流れているとか、緊張を見せないけどその気持ちを持ってるんだなと感じる方はたくさんいらっしゃいましたね。

――MC卓から至近距離で漫才をご覧になった感想は、いかがですか?

小室:新鮮でした。声もより伝わってくるので、ツッコミが大きい人にはビクッ!てなりますし、汗をかいてハンカチで拭ってるなとか、あの距離感だからこそ気づくことがありました。それと、番組の公式Instagramで舞台裏の様子を公開しているんですけど、そこでの姿と舞台で見る表情がやっぱり違うんですよね。そのオン・オフをすごく感じます。

○■若い芸人から多くの反響「何が起こったんだ!?」

――『THE SECOND』の予選が進んで、芸人さん界隈の反響というのはいかがでしょうか?

日置:「ノックアウトステージ」はアーカイブ配信をしていないので、いろんな芸人さんから「見れないんですか?」「日置さん、映像持ってますよね」ってすごく言われます。

――世代関係なくですか?

日置:どちらかというと、若い世代からが多いですね。やっぱり、劇場でしか見たことがない先輩が、賞レースでどんな漫才をやるのか見てみたいという感じなんだと思います。Twitterで「あの人が勝って泣いた」「(流れ星☆の)たきうえさんがキレてる」って話題になってるから(笑)、「何が起こったんだ!?」とか、「あの人が負けるって、相手はどんな漫才したんだ」とか、みんなすごく気になってるみたいです。

 それと、やっぱり出場される方が芸歴を重ねてるからだと思うんですけど、「グランプリファイナル」に進んだ芸人さんが、周りの芸人さんにすごく祝福されている感じがするんですよ。マシンガンズさんが勝ち上がったら、有吉(弘行)さんが「良かったな」って言ってくれたりとか、そうやって盛り上がってるのもいいなと思います。

――やはり注目の大会になってますね。

日置:芸人さんのYouTubeとかラジオとかで、こんなにみなさんがしゃべってくれるんだと思うくらい話題にしてくださってるので、注目度は高いと思います。ただ、配信もリアルタイムでしかしていないのもあって、いわゆるコアなお笑いファンの方以外では、きっとまだ『THE SECOND』の存在を知らない人のほうが多いと思うので、「グランプリファイナル」までにどれくらい広まって生放送を見てくれるのかというのは不安でもあり、6分という尺の漫才を見慣れていない人がどんな反応をするのかというのを含めて、楽しみでもありますね。

小室:そうですね。私の周りでも話題に上がるのはお笑い好きの人たちとか、『ぽかぽか』などバラエティの本番前に「どうなってたの?」って話を聞かれることはあるので、今後はお笑いに興味のない人に広がっていけばと思います。

●小室アナの両親に刺激「同じような年代が頑張ってる」

――「せっかく卒業した賞レースにまた巻き込まれてしまって…」みたいな話もありますが、そんな大会に乗り込んでいく中堅、ベテランの漫才師さんたちの姿を見て、感じるものはありますか?

日置:いやあ、自分も頑張らなきゃなって思いますよね。

小室:本当ですよね。私はまだ若手ですが、40、50になっても挑戦し続けるというのは目標ですし、カッコいいです。いつまで経っても一生懸命何かに取り組む姿というのは、世代を超えて憧れます。それと、この『THE SECOND』が始まって、私が担当しているということで、両親が「ノックアウトステージ」を配信で見てくれたんですけど、それをきっかけに劇場に漫才を見に行くようになったんです。2人とも52歳で、同じような年代の人が頑張っているので刺激を受けたようで。

――今まで特別お笑い好きではなかったんですね。

小室:そうなんです。漫才師さんの名前を出して、「あのコンビが良かった」とか感想を言い合って、「たぶんこれは劇場だと面白いけど、画面だと伝わらないかな」とか言うようになりました(笑)

日置:きっとお客さんを審査員にしたことで、見ている人も「私は3点」とか言ってくれてるんじゃないですかね。

小室:そうだと思いますね。

――『THE SECOND』に出場する芸人さんたちの姿勢を見て、小室さんは別のジャンルではあるものの、情報番組の『めざまし8』のメインキャスターにおいて何か生きることはありますか?

小室:やっぱり「諦めない心」じゃないでしょうか。私はできないことばかりで、めげそうになりながらの日々なのですが、そんな中でも「続けていけばいつか良いことがある」「今を乗り越えて、この先何かつかめるものがあったらいいな」と、『THE SECOND』の芸人さんたちを見て思います。

○■「これは、出演する芸人さんが得する番組なんです」

――日置さんは、この大会への期待というのはいかがでしょうか?

日置:優勝した方が今後自分の担当している番組に出てくださって跳ねたりしたらいいなと思いますし、楽しみです。「ノックアウトステージ」からこんなに盛り上がるんだ、名前の知らない人がこんなに面白いんだって思ったくらいなので、優勝されなくてもいろんなネタ番組に呼ばれたりするといいですよね。それと、こういう賞レースの演出をやらせてもらうのは初めてなので、また今までとは違う景色が見られるのかもしれないなとも思ってます。

小室:ワクワクと緊張だったら、どっちが大きいですか?

日置:ん~、一番あるのは怖さですかね。

――本当に今、お笑いの賞レースってちょっとでも何か起きると制作側が叩かれるという風潮がありますもんね。

日置:カメラマンや照明などの技術スタッフとの打ち合わせのときに、こんなこと言っちゃいけないなと思いながら「すいません、こんなリスクのある番組を一緒にすることになりました」って言っちゃったんですけど(笑)、「でもこれは、出演する芸人さんが得する番組なんです」という話をしたんです。だから、とにかく事故のないように。放送尺にちゃんと収まる、得点がちゃんと出る、誰も炎上しない、この3つが達成できたらいいなと思います。

――とは言え生放送ですから、予想のつかないハプニングが起こり得るということですよね。

日置:もちろん、あるでしょうね。

小室:それも生放送ならではですよね。

●金属バットがトップバッターに「神様が見てる」
――組合せ抽選会で決まった対戦カードですが、このネタ順はいかがでしょうか? 特に、アウトローな金属バットさんがゴールデンタイムでトップバッターという(笑)

日置:どうします?(笑) 抽選会の間、(スピードワゴンの)小沢(一敬)さんがずっとしゃべりかけてきて、「1番目が金属バットだったら一番向いてないよね」って話をしてたら、どんどん言った通りになっていくので、小沢さんは「お笑いの神様が見てるね」って言ってました(笑)

――注目のカードは、やはりその第1試合ですか?

日置:そうですね。ネタを見ていて、“先攻向きの漫才”と“後攻向きの漫才”っていうのが何となくある気がしているんですけど、金属バットさんが後攻向きで、マシンガンズさんが先攻向きだなと思うんですよ。マシンガンズさんは逆境で光る感じがあって、「16→8」で勝ったときも「先攻は負けだろう!」って言いながら出てきて、お客さんを全部味方につけてウケて、ランジャタイさんがその勢いを超えられなかったというのがあったので、それが逆になったことでどう見えるのか。しかも賞レースの決勝に行ったことのない2組が生放送で、お客さんの前でどういうふうにテレビに映るのかというのが、ものすごく楽しみですね。

小室:私は準々決勝第4試合の超新塾さんと囲碁将棋さんが注目ですね。ご本人たちもおっしゃっていましたけど、全然毛色の違うお笑いの2組がどう戦うのか、どう点数がつくのかというのも楽しみですし、2組とも勢いが半端ないですから、どうなっていくのか注目しています。

――では最後に、改めて「グランプリファイナル」の見どころをお願いします。

小室:第1回大会なので、どうなるのか分からない部分はありますが、「ノックアウトステージ」で面白いことはもう分かっているので、皆さんには4時間以上、笑い転げていただきたいなと思いますし、初代チャンピオンが誰になるのか、今から楽しみにしていただきたいと思います。

日置:『M-1』『R-1』『キングオブコント』『THE W』と、これだけ賞レースがある中で最後発になりますけど、対戦方式で、一般の審査員が得点をつけて、勝ち上がりで決勝まで3ネタやるという、たぶん今まで見たことのない形になっているので、新鮮な気持ちで見ていただけたらと思います。予選や「ノックアウトステージ」を見る限り、もう確実に全部面白いので、ハズレなしの“全おもしろ漫才大会”を楽しんでいただけたら。

――本当にそうなんですよ。ハズレがない。

日置:(「ノックアウトステージ16→8」でMCを務めたマヂカルラブリーの)野田クリスタルさんが「こんな全員ウケる大会あるんだ」と言って帰っていかれましたからね。

――その上、平場のMCトークも面白くて、そこに(アンバサダーの)松本(人志)さんと(MCの)東野(幸治)さんも入ってくるわけですから。

小室:たしかに、4時間10分じゃ足りないぞ!って感じですね。

●日置祐貴
1980年生まれ、千葉県出身。早稲田大学卒業後、04年にフジテレビジョン入社。以来バラエティ制作で『めちゃ×2イケてるッ!』『ピカルの定理』『バチバチエレキテる』『ワイドナショー』などを担当し、現在は『人志松本の酒のツマミになる話』『呼び出し先生タナカ』の2本のレギュラー番組のほか、『THE SECOND~漫才トーナメント~』『IPPONグランプリ』『人志松本のすべらない話』『まっちゃんねる』『ドラフトコント』『THE CONTE』で総合演出を務める。

●小室瑛莉子
1999年生まれ、神奈川県出身。青山学院大学卒業後、21年にフジテレビジョン入社。『Live News イット!』『もしもツアーズ』などを経て、現在は『めざまし8』月~木曜メインキャスター、『潜在能力テスト』MC、『ぽかぽか』金曜進行アナウンサー、『深夜のハチミツ』MCを担当。『THE SECOND~漫才トーナメント~』では「ノックアウトステージ」MC、「グランプリファイナル」リポーターを務める。

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