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英語キーボードのノートPCを日本で買う方法 - ショートカットキーを快適に

2023年03月23日16時47分 / 提供:マイナビニュース


日本で販売されているノートPCには、当然、日本語キーボードが搭載されている。英語キーボードが搭載されているノートPCは少ない。しかしながら、普段英語キーボードを使っている人にとって、日本語キーボードのノートPCは使いにくい。できれば英語キーボードのノートPCが欲しい。そんな人向けに、英語キーボードのノートPCを購入する場合の候補や選び方などを紹介しよう。
日本語キーボードと英語キーボード

日本市場で流通しているPCの多くは「日本語キーボード」と呼ばれるタイプのキーボードが使われている。キートップにひらがなが印字されていることが多く、日本語変換に特化したキーがいくつかある。Enterキーが大きいという特徴もある。

キーボードには「英語キーボード」と呼ばれるものもある。英語キーボードにひらがなの印字はなく、日本語変換に特化したキーもない。同列の種類であれば日本語キーボードよりもキーの数が少ない。

日本市場で流通している多くの日本語キーボードと英語キーボードは「QWERTY配列」と呼ばれるキー配列が使われているのでアルファベットの配置はほとんど同じだ。一方、記号などの配置には異なる部分がある。
英語キーボードが使われる理由

国内でも、日本語キーボードよりも英語キーボードを好んで使う人がいる。理由はいくつもあるが、機能面での理由に「ショートカットキー」がある。

アルファベットの配置は日本語キーボードも英語キーボードもほとんど同じなので、アルファベットの入力で違いを感じることは少ない。日本語キーボードと英語キーボードで最も異なるのは「記号」キーだ。記号キーの配置が違うと、入力場所が異なるので戸惑うということもあるが、ショートカットキーを使うときに大きな影響がある。

人気の高いアプリケーションの多くは米国で開発されていることが多く、そうしたアプリケーションで設定されているショートカットキーのほとんどが英語キーボードを前提に設定されている。つまり、英語キーボードを使っていると、ショートカットキーが比較的アプリケーション開発元の意図に近い状態で使える。

しかし、これが日本語キーボードになると、記号キーの配置が異なるので記号を含むショートカットキーを押す場所が異なる。英語では、意味の反転するショートカットキーが左右に配置されているのに、日本語キーボードでは微妙に上下にずれた位置に配置されていたり、そもそも押すキーに統一性がなかったりする。

なぜこんな押しにくいショートカットキーが設定されているのかと疑問を感じた人もいると思うが、そのショートカットキーも英語キーボードなら自然に押せるキーの組み合わせになっていることがある。

例えば、「{」と「}」(「Shift」+「[」および「Shift」+「]」で入力)は英語キーボードでは隣に配置されている。このため、「Ctrl」+「Shift」+「[」と「Ctrl」+「Shift」+「]」というショートカットキーが意味が逆になる機能に割り当てられる。隣り合っているので操作しやすい。

しかし、日本語キーボードでは、これらキーが微妙にずれた上下に配置されているので、とても押しにくい。このようなショートカットキーが行ったり来たりするような操作に割り当てられていると、日本語キーボードはかなりイラッとする。

こうした例はいくつもある。またデザイン面からしても、ひらがなが印字された日本語キーボードは煩雑な感じがするので、印字もキーも少ない英語キーボードを好んでいる人もいる。

このように、理由はさまざまだが、日本においても英語キーボードには一定の需要がある。特にキーボードで高速入力が必須で、かつ、英語キーボードでないと困るという人にとって、キーボードレイアウトはとても重要な問題だ。


英語キーボード搭載のノートPCは少ない

デスクトップPCを使っている場合、PCを購入した後に別途英語キーボードを買うという方法がある。選択肢もあり、クオリティの高い製品も多い。PCが仕事において重要なポジションにあるなら、品質の高いこだわりのキーボードを別途購入するのはロジカルな選択だ。

しかし、これが「ノートPC」となると事情が異なる。日本市場で流通しているノートPCの多くは日本語キーボードだ。ノートPCは後から英語キーボードに替えることはまずできない。「英語キーボードのノートPC」という製品は、日本で購入するにはかなり選択肢が少ないというのが現状だ。

米国で販売されている製品は英語キーボードなので、米国で販売されているノートPCを個人輸入で購入するという方法もある。しかし、必ずしも現行モデルを個人輸入で購入できるとは限らず、さらに、国内の流通経路で入手するよりもリスクが高い。代金を支払っても手元に届かない可能性もある。ノートPCは高額商品なので、あまりお薦めできない方法だ。
英語キーボードを選択できるノートPCまとめ

日本において英語キーボードのノートPCを購入する現実的な方法は、日本市場で流通している英語キーボードモデルを購入することだ。選択肢は少ないものの、いくつか選べる状況にある。

2023年3月時点で、オフィシャルページから英語キーボードモデルが購入できる主なノートPCをまとめると次のとおり。

日本の市場で英語キーボードのノートPCを購入するなら、現状ではDell、Lenovo、VAIOが有力候補だ。これらは常に英語キーボードモデルを扱っている。すべてのモデルではないが、該当するモデルのカスタマイズを選択することで英語キーボードを選択できる。この中から選ぶというのが、日本において英語キーボードモデルを入手する無難な方法だ。

今回の調査では、「Acer Swift Edge」が例外的に今選べる魅力的な英語キーボードノートPCに入った。このモデルは今後、後続モデルが出るかわからない。今回だけのモデルの可能性があるので、入手できるのは今だけの可能性がある。時々、こんな感じで魅力的な英語キーボードモデルが突然販売されることがあるので、英語キーボードのノートPCを探している場合は見逃さないようにしておきたい。

それ以外のモデルはゲーミングPCの最上位モデルといった位置づけになっている。持ち運びという面で難があるので、持ち運びを伴うビジネスでの用途には厳しいかもしれない。自宅やオフィスで据え置きで使うのであれば、これらも選択可能だ。

AppleのMacBookは常に英語キーボードを選択できる。ただし、当然ながらOSはWindowsではない。Windowsがネイティブに動作するノートPCが必要なら他のモデルを探す必要がある。
DellとLenovoのラインアップを比較

日本市場で流通しているノートPCから英語キーボードモデルを選ぶのであればDellとLenovoが第1候補になる。ゲーミングPCや法人向けモデルを除外しても、DellはAlienware、Latitude、XPSという3つのシリーズで英語キーボードモデルを展開している。在庫に限りがあるので、すでに販売が完了してしまった場合は英語キーボードモデルは手に入らないが、在庫があれば選べる。

LenovoはThinkPadシリーズのカスタマイズモデルの一部において、英語キーボード対応モデルを販売している。ThinkPadが好きなら、この中から英語キーボードに対応したモデルをリストアップしてそこから選べばよい。

DellとLenovoのモデルは小型なものから大型なものまで比較的ラインアップが豊富だ。一部の大型家電量販店は実機を展示しているので、実際に触ってみて検討するといったことも行いやすい。
軽量モデル - VAIO SX12/14

英語キーボードモデルであり、かつ、常に持ち運べるくらい軽量なモデルが必要という場合は、VAIO SX12またはVAIO SX14が有力候補だ。VAIOはSX12とSX14は英語キーボードモデルが提供されている。

SX14はディスプレイのサイズが14型で解像度はUltra HD(4K) 3840×2160が選択できる。このスペックで重量は1.1kg前後なのでかなり軽いと感じるはずだ。VAIO SX12やSX14も一部の大型家電量販店では取り扱いがあり、実機を触って試してみることができる。


軽量で大型ディスプレイモデル - Acer Swift Edge

Acerが日本市場で扱っているノートPCは日本語キーボードだが、先日発表された「Acer Swift Edge」が例外的に英語キーボードを搭載している。ディスプレイが16インチ WQUXGA対応の上、重量が1.17gだ。このディスプレイサイズでこの重量でさらに英語キーボードとなると、調査時点では日本市場で流注しているモデルとして唯一の存在となる。

性能に対して魅力的なスペックと価格であり、英語キーボードのノートPCを探しているなら検討対象となるものだ。ただし、本稿執筆時点ですでに予約販売のみとなっており、入荷予定も数カ月後になっている。当然ながら、試用は難しい状況だ。

このようなモデルは後継機が出るかもわからないし、後継機が出ても日本で販売されるかわからず、その場合に英語キーボードモデルが出るかもわからない。今しか手に入らないモデルになる可能性があるので、そのあたりも含めて検討する必要がある。
Apple MacBook

AppleのMacBookシリーズには英語キーボードが用意されている。MacBookから選ぶ限り英語キーボードが存在するのかどうかといった不安はまずしなくてよい。

問題はOSがWindowsではないということだ。OSにはmacOSが使われているので、MacBookでWindowsを使う場合は仮想環境を使う必要がある。本稿執筆時点では、「Parallels Desktop 18 for Mac」がARM版Windowsにオフィシャル対応しているので、この製品を使うのが現実的な選択肢となる。

ビジネス用途であれば、Parallels Desktopの仮想環境でWindows 11を使うという形態で、ほとんどの用途はこなせるが、この環境のWindows 11には次の制約がある。

WSL (Windows Subsystem for Linux)を利用できない
Hyper-Vを利用できない
グラフィック関連の性能が多少落ちる
Windows Updateなどの配信タイミングが遅い

Appleシリコンの性能がそもそも高いので、通常の用途で仮想環境で動作するWindows 11のパフォーマンスに問題を感じることはないと思う。しかし、Windows 11で仮想環境系の機能が使えないので、WSLやHyper-Vを使うような開発者にとって、この環境を選択肢に入れることはできない。MacBookを選択するなら、その辺りを検討する必要がある。
番外編その1 - キーボードonキーボード

どうしてもこうした英語キーボード対応モデルから選択することができないという場合は、ノートPCの上に英語キーボード単体を載せて使うというスタイルを使うという方法もある(参考「ノートPCのキーボードに別のキーボードを乗せるとこんなに便利 | TECH+(テックプラス)」)。

この使い方は「尊師スタイル」とも呼ばれている。デスクトップPCと同じキーボードを使うことができるので、手になじんだキーボードを使えるという利点もある。慣れるとそれなりに便利な使い方だ。ただし、移動するときにノートPCとキーボードと両方持っていく必要があるのでそれが難点だ。
番外編その2 - PowerToys

悩みがショートカットキーだけで、記号の場所が違う点は妥協できるなら、PowerToysを使ってショートカットキーだけ入れ替えるという方法がある。この方法であれば、日本語キーボードのノートPCが選択対象になるので、選べるモデルが一気に広がる。

PowerToys自体がエキスパート向けのツールであり、状況よっては置き換えがうまくいかないショートカットキーもあるのだが、ほとんどのケースで問題なく使える。
いつまでもあるとは限らない「英語キーボードモデル」

英語キーボードのノートPCは今後も対応モデルがあるとは限らない、ということは頭に入れておく必要がある。これまで英語キーボードが用意されていたモデルも、現在では日本語キーボードモデルのみになっているというケースがあり、ここ数年で選択肢が狭くなっているように見える。

コスト削減という面で考えると合理的な流れなのだろうが、英語キーボードが必要なユーザーにとっては、厳しい状況のように思える。

そんなわけで、英語キーボードのノートPCはいつまで手に入るかわからないということを念頭に置きつつ、購入製品を選んでもらうことをオススメしたい。特に今回の調査時に発表された「Acer Swift Edge」のような掘り出し物が現れることがあるので、こうしたモデルを見逃さずに検討対象に加えてもらえればと思う。

なお、英語キーボードのノートPCを使う場合は、「英語キーボードを日本語環境で使いこなすために必須の設定とは? | TECH+(テックプラス)」なども参考にしていただければ幸いだ。

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